平成26年 都市整備委員会 意見開陳
平成二十七年三月十九日(木曜日)
第六委員会室
平成27年3月19日、都市整備委員会にて、東京都議会自由民主党を代表して都市整備委員会に付託された平成二十七年度東京都予算関係議案について意見の開陳を行いました。
私は、東京都議会自由民主党を代表いたしまして、都市整備委員会に付託された平成二十七年度東京都予算関係議案について、意見の開陳を行います。
初めに、各局共通事項について申し上げます。
平成二十七年度予算案は、都民福祉の充実による生活の質の向上に向けた取り組みや日本経済を力強く牽引する取り組みに重点的に財源を投入しており、その結果、政策的経費である一般歳出が八年ぶりに三%台の伸びとなるなど、昨年末に発表した東京都長期ビジョンに基づき、東京を世界で一番の都市にするための取り組みを積極的に推進するものとなっています。
また、災害に強い都市づくりや東京の国際競争力の向上に資するインフラ整備などの投資的効果の高い事業に重点的に財源を振り向けたことから、投資的経費は十一年連続の増加となり、十七年ぶりに一兆円を超える水準になっています。
一方で、事業評価などを通じて、施策の効率性や実効性を向上させる自己改革の取り組みをより一層徹底した上で、集中的、重点的な施策継続を担保するために新たな基金を創設するとともに、執行体制の強化に向けて四十一年ぶりに職員定数をふやすなど、強固で弾力性のある行財政基盤の構築を図っています。
これは、真に必要な施策の充実と、その計画的な執行を支える行財政基盤の堅持という二つの課題にしっかりと対応したものであり、評価するものであります。
現在の日本の景気は緩やかな回復基調にあり、都税収入は四年連続で増加する見込みですが、元来、景気の変動に左右されやすい上、地方法人課税のさらなる不合理な見直しの動きなども踏まえれば、都財政は決して楽観視できる状況ではありません。
世界で一番の都市東京の実現には、財政の健全性の確保が不可欠であり、引き続き堅実な財政運営を行うことを望みます。
最後に、現下の都民生活を取り巻く状況を適切に踏まえ、都民が施策の効果をできる限り早期に享受できるよう、各局とも、迅速かつ着実な予算執行に努められるよう強く要望いたします。
次に、都市整備局関係について申し上げます。
一、東京を世界で一番の都市とするため、オリンピック・パラリンピック大会とその先の二〇四〇年代を見据えた将来の都市像とその実現に向けた道筋を示し、都市づくりを着実に推進されたい。
一、三環状道路などの広域幹線道路ネットワークの形成、鉄道ネットワークの充実、羽田空港の一層の機能強化や国際化及び空港アクセス整備等、公共交通網の充実に向けて積極的に取り組まれたい。
一、首都圏における高速道路は、首都圏経済を支える重要な都市インフラであり、その有効活用を図るため、一体的で利用しやすい料金体系の実現に取り組まれたい。
一、木密地域の改善を加速させるため、木密地域不燃化十年プロジェクトを着実に推進されたい。特に、区の積極的な取り組みに対し都が特別な支援を行う不燃化特区制度については、各地域の事情に対応した支援を行われたい。また、大地震から都民の安全や首都東京の都市機能を確保するため、一刻も早く緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を促進されたい。
一、地域の特性に応じた良好な市街地の形成を図るため、土地区画整理事業、市街地再開発事業などの市街地整備事業を積極的に推進されたい。
一、都心部を中心に大量に供給され、今後老朽化も急速に進んでいくマンションの適正な管理や再生の促進を図り、安全で良質な住宅ストックの形成に取り組まれたい。
一、防災上の課題や少子高齢化など多様化する都民の住宅ニーズへ対応するため、空き家を含めた既存住宅のストックの有効活用を進められたい。
一、都営住宅の建てかえに当たっては、都民共有の貴重な財産である敷地の有効活用を図り、創出された用地については、少子高齢化対策に資する施策に活用されたい。
以上をもちまして、意見開陳を終わります。
【都議会リポート】
https://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/urban-development/2015-04.html