平成26年 都市整備委員会(11月26日)
都市整備委員会
平成二十六年十一月二十六日(水曜日)
第五委員会室
平成26年11月26日、都市整備委員会にて、国家戦略特区のプロジェクトとして竹芝、虎ノ門四丁目の計画について質問いたしました。
■竹芝地区、虎ノ門四丁目地区のプロジェクトについて
1.竹芝地区の計画について
私はこれまで、港区から全力投球というスローガンで、東京をもっと輝くまち、そして災害に強い安全なまち、そして活力と魅力に満ちたまちにするために、さまざまな政策に取り組んできました。今回提案されている竹芝地区、そして虎ノ門四丁目地区のプロジェクトは、まさに港区の大プロジェクトであり、東京の都市再生に貢献するものだと思います。さらに、国家戦略特区の都市計画法の特例を活用して進める第一弾のプロジェクトでもあります。
そこで初めに、計画について少しお聞きしておきたいと思います。
竹芝の都の施設は、都計量検定所やかつての東京都公文書館など、産業貿易センターの一部を除けば、どちらかといえば、これまでまちには開かれた施設ではなかったわけですが、これが民間施設と一体的に整備されることで、これまでの産業支援の機能が高まるだけではなく、地域にも開かれ、にぎわいや交流の拠点になると聞いています。都の土地を活用して、民間によりこうした施設ができるのは、画期的なことだと思います。
そこで、にぎわいや交流の拠点を形成するには、やはり周辺との連携が大切であると思いますが、今後どのような取り組みを行っていくのか伺いたいと思います。
本計画では、事業者が広場やアトリウム、スキップテラス等を整備することになっており、これらの空間を活用し、竹芝ふ頭や劇場など周辺の施設とも連携したイベントの開催など、地域の交流やまちのにぎわいを創出する取り組みを実施することとなっております。
また、本年、平成二十六年九月には、竹芝地区まちづくり協議会が設立されており、事業者や周辺の企業、ホテル、都立芝商業高校、東京都などが、公共施設の維持管理、イベントの開催、地域の美化、防犯、防災などのエリアマネジメント活動について検討を行っております。
こうしたまちづくり協議会や、今後事業者が設立する事業運営組織を活用しまして、地域が一体となってまちのにぎわいを創出するエリアマネジメントに取り組んでまいります。
2.虎ノ門四丁目の計画について
次に、虎ノ門四丁目の計画についてですが、計画地の周辺の東西方向の通りには、汐見坂通りと城山通りしかなく、慢性的な渋滞が起きています。また、神谷町駅の交差点も、歩行者が多いにもかかわらず、歩行者がたまるようなたまり場がない状態であります。
そこで、今回のプロジェクトによって、道路や歩行者通路が整備され、どのように変わるのかを伺いたいと思います。
委員ご指摘のとおり、計画地周辺では、桜田通りと六本木通りを結ぶ東西方向の道路が十分に整備されていないため、道路が混雑し、日比谷線神谷町駅前では歩行者と自動車がふくそうしているなどの課題を抱えているところでございます。
このため、桜田通りからホテルオークラ方面へつながる東西方向の地区幹線道路を幅員十二メートルで新設整備し、周辺道路に集中している交通量を分散させることで、交通混雑の緩和を図ることにしております。また、神谷町駅からつながる地下歩行者通路や駅前広場、敷地内の歩行者通路等を整備し、周辺市街地と連携した安全で利便性、回遊性の高い歩行者ネットワークを創出してまいります。
3.国家戦略特区のプロジェクトとして竹芝、虎ノ門四丁目の計画をいかにすすめるか
虎ノ門四丁目地区の資料にもありますが、港区は、総人口の約八%に当たる一万八千人の外国人が在住しております。また、日本全国の約半数に当たる八十二カ国の大使館があります。まさに港区は、国際社会とさまざまなかかわりが持てるエリアだといえます。
六年後のオリンピック・パラリンピックの開催に向けて、国際競争力の向上に資する都市再生を進めることが一層重要となっています。そのためには、今回の二地区を含め、国家戦略特区のプロジェクトとして選定された十地区のプロジェクトを、東京の国際競争力強化のために効果的かつ迅速に進めていかなければならないと思います。
そこで最後に、この竹芝地区と虎ノ門四丁目地区を、国家戦略特区のプロジェクトとしてどのように進めていくのかを伺いたいと思います。
今お話がありましたが、計画地周辺では大使館や外資系企業、外国人居住者も多いことから、こうした地域特性を生かし、国の政策にも沿って国際的なビジネス拠点の形成を図っていくことが、東京の都市づくりにおいて重要でございます。
具体的には、竹芝地区、虎ノ門四丁目地区では、国内外とのビジネス交流、情報発信、起業支援などの施設を積極的に整備しますとともに、医療や子育てなど外国人の生活を広くサポートする機能を導入するなど、外国人の暮らしやすい環境を創出してまいります。
また、今回のプロジェクトと周辺のまちづくりを連携させることで、歩行者ネットワーク、緑やにぎわいの連続、良好な景観の形成など、二つのプロジェクトの効果が地域全体として発揮されるよう、都としても積極的に取り組んでまいります。
さらに今後、東京都、港区などの関係部局による調整会議を設置することなどにより、協議調整の円滑化を図り、スピーディーに事業化を図ってまいります。
ぜひ周辺のまちづくりの連携や関係者との調整を円滑に行っていただき、地域全体、そして東京全体が発展するよう事業を進めていただきたいと思います。
そのことをお願いして、質問を終わります。
【都議会リポート】
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/urban-development/2014-12.html