平成27年 環境・建設委員会(11月19日)

環境・建設委員会

平成二十七年十一月十九日(木曜日)
第九委員会室

平成27年11月19日、環境・建設委員会にて、2020年大会でビーチバレーの会場となった潮風公園の再整備、活性化について、また、品川まちづくりに関連した環状四号線の延伸等について質問いたしました。


■潮風公園について

1.潮風公園の整備や活性化のとりくみについて

〇菅野委員

 まず、私は、私の地元港区の台場に隣接する潮風公園の魅力向上について伺いたいと思います。
 潮風公園は、台場公園やお台場海浜公園などと一体となって、海辺を散策できるプロムナードとなっています。また近年、臨海部ではランニング大会も多く開催されるなど、都心で気軽にスポーツを楽しめる公園としても人気が高いと聞いています。
 そこで、この潮風公園では現在どのような整備や活性化に向けた取り組みが行われているのかお伺いしたいと思います。

○五十嵐公園緑地部長

 潮風公園は、臨海副都心では最大規模の公園であり、隣接するお台場海浜公園とともに東京湾の美しい景観を眺めることができる公園でございます。公園には子供たちに人気のある船を模した大型の遊具や、大きなイベントが開催できる太陽の広場などがあり、開放的な雰囲気の中で多くの方々に親しんでいただいております。
 近年では、ランニング教室の開催や、ナイトランやチャリティーマラソンなどにより、多様な世代の方々が日常的にスポーツと触れ合うことができる場となっております。
 また、東京湾の景観をさらに楽しんでいただくため、海辺にウッドデッキを整備し、憩いの場とするなど、公園の魅力をさらに高める取り組みを進めております。

2.2020年五輪大会にむけた再整備のとりくみについて

〇菅野委員

 潮風公園は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会において、ビーチバレーボールの競技会場となることが正式に決定しています。オリンピック開催時には、隣接のお台場海浜公園で開催されるトライアスロン競技を初め、周辺の湾岸エリアでも多くの競技が開催されるほか、新客船ターミナルの整備などで国内外から多くの方が訪れることになります。
 このため、この公園施設の再整備が必要と考えますが、その辺の取り組みについての状況と今後の予定をお伺いしたいと思います。

○五十嵐公園緑地部長

 潮風公園は、開園から四十年以上が経過し、一部施設に老朽化などが見られます。そのため、二〇二〇年に向けて、昨年度公園施設の老朽化状況の調査を行い、今年度は施設改修の基本設計に着手いたしました。
 また、一部腐食等が進行している護岸につきましては、昨年度地質調査と基本設計を行い、今年度は改修工事に着手いたします。
 今後、園路のバリアフリー化、サインの多言語化など公園施設の改修を進め、国内外の方々をおもてなしする場にふさわしい公園としてリニューアルしてまいります。

〇菅野委員

 この臨海副都心を中心とした湾岸エリアを訪れる多くの方々に喜びと感動を与える潮風公園のさらなる魅力向上を大いに期待しまして、次の質問に移ります。

■計画道路の整備について

1.環状四号線の現在の整備状況について

〇菅野委員

 次に、計画道路の整備について質問したいと思います。
 本年三月、首都圏三環状道路の一つである首都高速中央環状線の品川線が開通しました。千葉、木更津方面や横浜方面へのアクセス性の向上、新宿から羽田空港までの所要時間が半減するなど、移動の時間短縮効果が実感できるなど、東名高速、中央道、関越道や東北道、また高速湾岸線など、都心を中心に各方面へ延びる放射状の高速道路が首都高中央環状線に結ばれ、大きな波及効果が期待、実感されています。私も事務所の最寄りの五反田の入り口から都庁までの所要時間が大幅に短縮されたことを今本当に感じています。
 一方、都市計画道路に目を向けますと、その整備率は約六二%にとどまっており、依然道半ばといわざるを得ません。区部の放射環状道路、多摩の南北主要道路など、東京の都市の骨格となる道路ネットワークにはつながっていない区間、いわゆるミッシングリンクが残されており、都内各地で慢性的な交通渋滞が発生しています。ミッシングリンクは人や物の流れを阻害する要因となっており、その解消が急務であります。
 区部における環状道路のうち、現在、環状二号線の整備が進んでおり、平成二十六年三月には、外堀通りから第一京浜までの延長一・四キロの区間が開通しました。引き続き、第一京浜から補助第三一五号線までを整備することで、臨海部と都心部を結ぶ交通、物流ネットワークの強化、周辺道路の渋滞緩和や防災機能の強化が図られることが期待されています。
 一方、私の地元港区では、同じ環状方向の道路である環状第四号線があります。
 そこで、まず、環状四号線の現在の整備状況についてお伺いしたいと思います。

○東野道路計画担当部長

 環状第四号線は、港区高輪三丁目から江東区新砂三丁目に至る延長約二十八・八キロメートルの都市計画道路であり、骨格幹線道路ネットワークを形成し、都心に集中する交通を分散するなど重要な役割を担っております。
 現在の整備状況は、完成または現道がある区間が約二十四・六キロメートル、新宿区富久町や河田町、文京区目白台など約二・八キロメートルの区間で事業中となっております。また、港区内の目黒通りから桜田通りを経て第一京浜に至る約一・四キロメートルの区間が唯一、現道がなく未整備となっております。

2.品川駅周辺まちづくりと環状四号線の延伸の意義について

〇菅野委員

 今のご答弁にもありましたとおり、環状第四号線は、私の事務所のすぐ近くの目黒通りから第一京浜までの区間が未整備のままとなっております。
 ところで、現在、品川駅、田町駅周辺地区は、本格的に国際化が進む羽田空港と近接し、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催や、二〇二七年のリニア中央新幹線の開業を見据えて、さらなる拠点性の強化が期待されております。また、近年、品川駅港南口側のまちづくりが急速に進み、人口増加が著しい地域となったことにより、防災上からも緊急車両や大型車両が通行できるJR線路を横断する新たな幹線道路の整備が求められています。
 こうした中で、東京都は平成二十六年九月、品川駅周辺のまちづくりの指針となる品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン二〇一四を策定し、周辺地域の将来像として、これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点・品川を掲げています。ガイドラインでは、JR車両基地跡地の開発など、品川まちづくりを支える重要な都市基盤施設として環状第四号線を延伸する方針が示されていますが、改めてその意義についてお伺いしたいと思います。

○東野道路計画担当部長

 環状第四号線は、広域的な道路ネットワークを形成するとともに、品川駅周辺のまちづくりに伴い発生する交通を円滑に処理する役割を担っております。また、品川駅周辺地区は鉄道で東西に分断されており、鉄道を横断できる新八ツ山橋と札の辻橋の間隔は約二キロメートルと、東西方向の連絡が不足している状況にございます。
 そこで、環状第四号線を第一京浜から、さらに鉄道をまたぎ約〇・七キロメートル延伸して旧海岸通りまで接続することで、交通利便性の向上を図ることといたしました。

3.未整備区間および延伸部における現在の進捗と今後のとりくみについて

〇菅野委員

 大変よくわかりました。
 では、この質問の最後に、未整備区間及び延伸部における現在の進捗状況と今後の取り組みについてのお考えをお伺いしたいと思います。

○東野道路計画担当部長

 本年八月から九月にかけて、目黒通りから旧海岸通りまでの延伸部を含む約二・一キロメートルの区間を対象に、都市整備局や関係区とともに、環境アセスメントにおける現況調査に関する地元説明会を開催いたしました。三回の開催で延べ八百名を超える参加者があり、早期整備や環境への配慮を求める意見などをいただきました。今月下旬には現況調査に着手できる予定であり、現地において大気や騒音、振動の測定を開始いたします。
 引き続き、都市整備局や関係区と連携いたしながら都市計画や環境アセスメントの手続を着実に進めてまいります。

〇菅野委員

 今のご答弁にもいただきましたが、改めて本日は、環状第四号線が広域的、地域的な観点から重要な役割を担うことを確認させていただきました。特に品川駅周辺のまちづくりに伴う役割には大きなものがあり、早期の開通に期待する声が多く上がっている。先ほどいろんな住民からの声が上がっているということがありました。
 しかし、その中にもありましたが、一方で、私の住んでいる近くの白金台地区は、計画線が閑静で整った住居専用地域を横断することから、できる限り環境への影響が少ない道路設計を望む声が出ています。今後、計画を進める上では、そうした地域の声もしっかりと反映させることを望むものであります。
 最後になりますが、環状第四号線延伸早期事業化に向けて、都市計画や環境アセスメント手続に全力で取り組むことを求めまして、私の質問とさせていただきます。終わります。


【都議会リポート】


https://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/environmental-construction/2015-15.html